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遺産分割協議書の書き方完全ガイド|不備で差し戻されないチェックリスト | 行政書士法人リーガルイースト

遺産分割協議書の書き方完全ガイド|不備で差し戻されないチェックリスト

Column

遺産分割協議書は、不動産は登記簿どおりの地番・家屋番号、預貯金は金融機関名・支店名・口座番号まで正確に記載する必要があります。記載に不備があると、法務局での名義変更や金融機関での手続きが受理されません。本記事では、不動産・預貯金・株式それぞれの記載例と、よくある不備のパターンを解説します。

遺産分割協議書の基本構成

遺産分割協議書には、法律で定められた書式はありませんが、法務局や金融機関で受理されるためには以下の項目が必須です。

  1. 被相続人の情報:氏名・本籍地・最後の住所地・生年月日・死亡日
  2. 相続人全員の合意文:「相続人全員で遺産の分割について協議し、以下のとおり合意した」旨
  3. 各財産の記載と取得者:財産ごとに「誰が何を取得するか」を具体的に記載
  4. 「本協議書に記載なき遺産」の条項:記載漏れの財産の取り扱い
  5. 作成日・作成通数
  6. 相続人全員の署名・実印の押印

不動産の記載例

不動産は登記簿(登記事項証明書)に記載されているとおりに記載します。住所表記(「松本市○○町1-2-3」)ではなく、登記簿の地番・家屋番号を使用してください。

土地の記載例

以下の土地は、相続人 ○○○○ が取得する。

項目記載内容
所在長野県松本市○○町
地番123番4
地目宅地
地積200.50平方メートル

建物の記載例

以下の建物は、相続人 ○○○○ が取得する。

項目記載内容
所在長野県松本市○○町 123番地4
家屋番号123番4
種類居宅
構造木造瓦葺2階建
床面積1階 80.25平方メートル / 2階 60.50平方メートル

注意:登記簿と1文字でも異なると法務局で補正を求められます。必ず登記事項証明書の原本を見ながら記載してください。

預貯金の記載例

以下の預貯金は、相続人 ○○○○ が取得する。

項目記載内容
金融機関名○○銀行
支店名松本支店
口座種別普通預金
口座番号1234567

金額は記載しないのが一般的です。相続開始後も利息が発生するため、金額を固定すると実際の残高と差異が生じます。「○○銀行松本支店の普通預金口座(口座番号1234567)の全額」という表記が実務的です。

株式・有価証券の記載例

以下の有価証券は、相続人 ○○○○ が取得する。

項目記載内容
証券会社名○○証券
口座番号12345678
銘柄株式会社□□□ 普通株式
株数1,000株

上場株式は銘柄コード(証券コード)も併記すると確実です。投資信託の場合は、ファンド名と口数を記載します。

「本協議書に記載なき遺産」の条項が重要な理由

遺産分割協議書には、以下の条項を必ず入れてください。

「本協議書に記載のない遺産および後日判明した遺産については、相続人 ○○○○ が取得する。」

相続財産の全容を把握するのは困難で、協議書作成後に新たな財産(未届の預金口座、忘れていた保険など)が見つかることは珍しくありません。この条項がないと、新たな財産が見つかるたびに再度協議書を作成する必要があり、相続人全員の署名・実印が再び必要になります。

金融機関に受理されない不備パターン

不備のパターン具体例対策
不動産の表記が住所「松本市○○町1-2-3」と記載登記簿の地番・家屋番号で記載する
口座情報の不備支店名や口座番号が欠落通帳または金融機関への照会で正確な情報を取得
相続人の署名漏れ相続人の一人が署名していない相続人全員の署名・実印を確認
印鑑証明書の期限切れ発行から6か月以上経過金融機関の期限を事前確認(3か月・6か月など)
被相続人の特定不足最後の住所地の記載がない本籍地・最後の住所地・生年月日・死亡日をすべて記載
修正液・修正テープの使用誤記を修正液で消した訂正は二重線+訂正印で行う

行政書士に依頼するメリット

遺産分割協議書は自分で作成することも可能ですが、行政書士に依頼することで以下のメリットがあります。

  • 形式チェック:法務局・金融機関の受理基準を満たす書式で作成
  • 財産の網羅:相続財産の調査(残高証明書・名寄帳の取得など)から対応
  • 相続人の確定戸籍収集から法定相続人を確定
  • 手続きの一括対応:協議書作成から金融機関・法務局への提出手続きまでサポート

特に不動産が複数ある場合や、相続人が遠方に分散している場合は、専門家に依頼することで手続きが大幅に効率化されます。

まとめ:正確な記載が手続きのスピードを決める

遺産分割協議書の不備は、手続き全体の遅延に直結します。不動産は登記簿のとおり、預貯金は金融機関名・支店名・口座番号まで正確に記載し、「記載なき遺産」の条項を忘れずに入れてください。

相続手続き全体の流れについては、相続手続きの全体像|行政書士に依頼できることもあわせてご覧ください。

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